3 Kernel configuration 概観

この章の目次へ

PocketLinux パッチをあてた時に追加されたか、あるいは意味が変化した コンフィギュレーションの一覧です。

3.1 NEC MobileGear Specific devices

NEC MobileGear facility (デフォルト : 'y')

MobileGear 用の kernel を build します。必ず 'y' にして下さい。 これを 'n' にすると MobileGear 固有のパッチの影響は全て取り除かれますが、 e2compr, dmsdos, pcsnd など汎用のパッチは当たったまま になります。 これらについては FileSystem や Sound の config で取り除くなり適切に組み込むなり する必要があります。

C: romdisk (m)

MG-DOS でのいわゆる C: ドライブを読めるようにします(/dev/romc)。 実際にマウントして使うには msdos fs が使えるようになっている必要があります。 DoubleSpace ドライブである I:, J: を読む場合には さらに loopback device と dmsdos.o も必要になります。 dmsdos.o 自身はカーネルには含まれていません。 dmsdos パッケージから build するか、dmsdos.o バイナリを (カーネルとは別に) PLP のソースのページから get しなければなりません。

Japanese console (y)

Native console で日本語を使えるようにします。 コンソールサイズの default は 106x20 (6x12 font) になります。

Color emulated console (n)

コンソールでのテキスト属性を CGA コンソールと合わせます。 default では MGA と一致しています。CGA に合わせることで MobileGear の 2bpp を全て使った文字表現ができるようになりますが、そのかわり boldface と normalface の混在ができなくなります。

Bold face support

Bold Face を表現できるようにします。 それぞれの内容については後述します。 Ctrl + 前頁によってコンソールの default の文字を boldface にすることもできます。

Powerkey extension (n)

電源キー + ??? に(suspend/resume 以外の)別な機能を割り当てます。 Ctrl + Powerkey のみが実装されています。

Power off (Ctrl + Powerkey) (n)

Ctrl + 電源キーで (suspend でなく)電源を OFF します。

NEC MG keyboard type (NEC)

デフォルトのキーボードマップを選択します。実際の配列については後述します。 なお、None を選択したからといってカーネルサイズが小さくなったりはしません。

  • NEC: キートップ刻印にあわせたもの。
  • US: Linux のデフォルトから function キーのずれを直し、 NUM LOCK 時に 「,」「=」を使えるようにしたもの。
  • J31: 旧 J3100 キーボード配列。 NUM LOCK の動作、Ctrl+ F9/F10 の動作は US: に同じです。 開発者版系列ではテストに使われているので予告も事後アナウンスも無しに 微妙に仕様が変更されている場合があります。
  • None: もともとの linux のマップそのまま。 本当にそのままなので Ctrl+ F9/F10 では LCD 濃度は変わりません。 また、他の配列と異なり刻印の F1 が OS 上の F2 となるなど function key が一つずつずれています(AP切替が F1 です)。

NEC, US, J31 の場合、ctrl + 特殊キーによって以下の動作をさせることができます。

  • Ctrl + F9: 液晶表示を薄くします。
  • Ctrl + F10: 液晶表示を薄くします。
  • Ctrl + 次頁: 106x20 ←→ 80x15 の間でコンソールモードをトグルします。
  • Ctrl + 前頁: Normal face ←→ Bold face の間でコンソールのフォントをトグルします。

NEC MG Software kbdrate support (y)

MobileGear のキーボードの delay/repeat rate は固定(500ms,18.5cps) になっています。 キーボードの delay/repeat をソフトウエア的に実現することで可変になりますが、 キーボードが RAW モードの時は影響しません。18.5cps, 500ms のままです。

Default repeat rate (25 cps)

1 秒あたりのキー反復量を設定します。 内部的にはキー反復までの時間を 10ms 単位で設定しています。 33cps(= 30ms), 25cps, 20cps, 16cps, 14cps, 12cps, 11cps (= 90ms) 〜 2cps が使えます。

なお、'NEC MG Software kbdrate support' が 'n' の時の キーリピートは 18.5cps になっています。

Default delay (250 ms)

キーディレイ(キーを押してからリピート開始までの時間) を設定します。 10ms ステップです。また 500ms 以上はテストしていません。 150ms 〜 1000ms が設定できます。

なお、'NEC MG Software kbdrate support' が 'n' の時の キーディレイは 500ms になっています。

Automatic CPU speed management (y)

CPU 負荷、バッテリの状態などによって CPU クロックを制御します。 'n' にすると常に 16MHz になりますが、'y' にすると 2 〜 25MHz の間で設定することができます。

Usable Maximum clock (FASTEST mode)

CPU のクロックの上限を定義します。 このクロックに達するのは、デフォルトでは AC アダプタを繋いだ時か、 シリアル、モデム、サウンド等のデバイスを使っている間か、 カーネルによるスクリーン描画が発生している時か、 e2compr の伸長をしている時です。

25MHz は本来のスペック(16MHz) を上回るクロックであり、 一部のロットでは正常に動かないものもあるようです。

Normal mode (12, 16 or 25MHz)

標準のクロックを定義します。 普通のプロセスは、このクロックで動きます。

IDLE mode (2,3,4,6,8,12,16,25MHz)

APM が IDLE call した時のクロック。 通常、kernel が hlt に入っている間のクロックです。 周辺デバイスも CPU クロックに同期して動いているので消費電力を下げることが できますが、あまりクロックを下げるとキーボードを叩いてから normal mode に復帰するのに時間がかかるようになります。 Software kbdrate support を 'y' にし、かつ比較的高速で repeat している場合、 repeat がうまく動かなくなるかもしれません。

Misc control device (m)

/proc/necmg をサポートします。電池電圧、現在の CPU クロック、 現在のコンソールのフォントサイズ、などが読み出せるようになります。

NEC MG DEBUG(and experimental code) (n)

DEBUG メッセージを console 等に出します。 'n' を推奨します。

Serial echo debug (n)

Console message をシリアルポートにも出します。

Frame Buffer iocrl support (y)

フレームバッファ /dev/mgfb を 2.2.x の FrameBuffer Device と互換にします。

Shrink font support (n)

6x8 フォントをサポートします。106x30 モードのコンソールが使えるようになります。

3.2 General setup

2.0.36 は APM の configration が Character device のところに入っていますが、 2.0.37 以降では General Setup に移りました。

Advanced Power Management BIOS support (y)

APM を有効にします。かならず 'y' にしてください。

Enable PM at boot time (n)

この項はモバイルギアでは無視されます。 'n' にしても boot time から APM は有効になっています。

Make CPU Idle calls when idle (y)

CPU が IDLE に入ろうとする時(= hlt する時) CPU 動作周波数を IDLE mode で設定された値にします。 'n' の場合、hlt に入る時も標準クロックのままになります。

Enable console blanking using APM (y)

スクリーンを blank にする時、LCD そのものを OFF するようにします。

Power off on shutdown (y)

shutdown -h で電源を OFF するようにします。

NECMG Suspend on battery empty (n)

バッテリが消耗した時に自動的に suspend します。

Notify battery change inquisitive (n)

バッテリ電圧の 0.01V 単位の変動まで報告するようにします。 ユーザープロセスから power management を細かくカスタマイズするために用意されていますが、'n' で十分でしょう。 'n' の場合、/proc/apm の battery status が変化した時のみ notify が出るようになります。

3.3 Floppy, IDE, and other block devices

Loopback device support (m)

MG-DOS でいう I:, J: を読む場合に必要です。

なお、initrd ファイルの中を触る時のために MobileGear 上か母艦上で loopback device をサポートしておくことを強く推奨します。

3.4 Filesystems

0704 以降のカーネルには e2compr (ext2 用圧縮ファイルシステム) が標準で入り、 これにあわせて 0704 以降に公開される PLP の initrd, rootdisk の一部は e2compr(圧縮アルゴリズムは lzrw3a) がかかった ext2 fs が使われています。 組み合わせる initrd, rootdisk との対応に注意してください。

Minix fs support (m)

0614 あたりまで minix fs が PocketLinux の標準の filesystem でしたが、 今は使われていません。 'm' か 'n' で十分です。 ただ e2compr を使わない ext2 fs を使うくらいなら minix fs のほうが何かと資源的に得です。

Ext2 file compression (y)

ext2 fs support を 'y' にする場合はこの項を 'y' にしておくことを推奨します。 gzip compression を入れないかぎり、カーネルサイズの増大は ほとんどありません。

lzv1 algorithm (n)

最も速く、かわりにあまり小さくなりません。

lzrw3a algorithm (y)

コアパッケージ mizuka の initrd で使われています。 Ext2 file compression を使う場合にはこれを 'y' にすることを推奨します。

gzip algorithm (n)

本来 e2compr での標準なのですが、カーネルサイズの増大が激しい (約 50kB) ので PocketLinux では外しておくことを推奨します。

bzip2 algorithm (n)

モバイルギアの 486SX 程度で bzip2 をランタイム圧縮に使うといった無謀なことは止めましょう。 'n' を推奨します。

MSDOS filesystem support (m)

DOS でいう C:, I:, J: を読む場合に必要です。

3.5 Sound

PC のスピーカーを PCM 変調によって演奏に使う pcsnd モジュールを改変して Mobile Gear 用のサウンドを実現しています。 このため config が pcsnd と共有されていますが、 'NEC MobileGear facility' が 'y' の場合には 'NEC MG Sound device' を 'y/m/n' しますが、 'NEC MobileGear facility' が 'n' の場合には 'PC-Speaker and DAC driver support' を 'y/m/n' するようになっています。

NEC MG Sound device / PC-Speaker and DAC driver support (m)

内蔵音源(/dev/pcsp) を有効にします。 Sampling rate は 22.09kHz が上限ですが、 実用上は 11.05 kHz あたりまでのようです。 これ以上ではフラッシュカードへのアクセス時に雑音が入ります。

次の章へ , 前の章へ

この章の目次へ, この文書の目次へ

この文書の最初へ , この章の最初へ